雷門（風雷神門）

浅草寺の正面に立つ巨大な門「雷門」は、浅草観光を象徴するランドマークとして知られています。最初に建立されたのは平安時代、平公雅によって942年に現在より少し南の駒形周辺に建てられたと伝わります。その後、鎌倉時代以降に現在の位置へ移されたと考えられています。

門の中央に吊り下げられた赤い大提灯は、高さ約4メートル、幅約3メートル、重さは700キロ近くにもおよび、「雷門」の文字が大きく描かれた迫力ある姿は浅草を象徴する光景。多くの旅行者が記念撮影のために訪れる人気スポットです。

提灯の裏側には精巧に彫られた龍の装飾が施されており、普段見逃しがちな隠れた見どころとなっています。さらに門の左右には風神と雷神の像が安置され、それぞれが門の正式名称「風雷神門」の由来にもなっています。また門の裏側（本堂側）には浅草寺を守護するとされる「天龍」と「金龍」も祀られています。

雷門は度重なる火災で何度も焼失しましたが、現在の建物は1960年、松下電器産業（現パナソニック）の創業者・松下幸之助が寄進したもの。夜には門と寺院がライトアップされ、幻想的な雰囲気が味わえるため、昼間とは異なる魅力を楽しむことができます（点灯は日没から23時頃まで）。